じゃあ、褒めればいいの?褒めても良くならない理由はコレです。

前回の記事では、「叱るだけでは行動は変わらない」というお話をしました。

では、望ましい行動を増やすにはどうすればいいのでしょうか。

じゃあ、たくさん褒めればいいの?

そもそも、褒めるようなところが見当たらないんだよなあ…。

こんな風に思う方もいるのではないでしょうか。

どうすれば望ましい行動を増やすことができるのか。

答えはとてもシンプルです。

成功体験が多く積めるよう設計すればいい◎

勉強でも、スポーツでも、行動が安定するかどうかの核心は、「成功体験の量と質」にあります。

今回はその仕組みを応用行動分析(ABA)の視点から解説します。

目次

なぜ、褒めるだけでは上手くいかないのか

まず知っておいていただきたいのは、

「褒める」という行為そのものが行動の強化(行動が出やすくなる)につながるとは限らないという点です。

行動が増えるかどうかを決めるのは、行動の直後に起きる「強化子」です。

ここ、めっちゃ重要なポイントです!!!

強化子とは何か

「強化子」とは、ある行動の直後に起こり、その行動を「次回も起こりやすくする結果」のことです。

少しピンと来ないかもしれませんが、もう少し読み進めてみてください。

ここで重要になるポイントは2つです。

①本人にとって価値がある

指導者は褒めているつもりでも、本人に価値がなければ強化子になりません。

例えば、大勢から注目を浴びる場面が苦手な子にとって、みんなの前で褒められることは強化子にはならないかもしれません。

逆に、指導者が意図していなくても、本人が価値を感じていれば強化子になります。

私のスクールでは、今日のレッスンで片付けを頑張った子が終了時の挨拶の号令をかけられる!というルールにしたところ、片付けが争奪戦になったことがあります。

号令の権利そのものだけでなく、コーチの注目や競争の要素など複数の強化子が同時に働いていたと考えられます。

②行動の「直後」に起こる

行動と結果の間に時間差があると、強化の効果は大幅に薄れます。

例えば、筋力トレーニングは非常に大切ですが、効果として実感するまでには時間がかかるので、習慣化するのが難しいですよね。

直後の目安は1〜3秒とよく言われますが、できる限り早く行うことが大事です!

褒めているのに変化しない理由

ここまでお話ししてきたとおり、強化子は価値とタイミングが重要です。

指導の現場でよくある、「褒めているのに良くならない」というケースは、下記のいずれかが理由になっています。

  • 強化のタイミングがズレている
  • 強化の焦点が本人の価値と一致していない
  • 行動と結果がつながっていない
  • 強化の質が低い

このような点から、「褒める=強化」につながっていないことが考えられます。

鍵は、「成功率の高さ」だった

行動が安定するかどうかを決める最大のポイントは、成功率が高い状態が続いているかどうかです。

成功体験そのものが強化子として働くため、成功率が高いほど行動は安定し、やる気も上がります。

成功率が高いと子どもはこうなる

  • 行動が安定する
  • やる気が上がる
  • 集中が続きやすい
  • 指示が通りやすくなる
  • 行動の再現性が高くなる

つまり、子どもたちが上記の状態にあるとき、トレーニングの難易度は適切であると考えることができます。

逆に成功率が低いと…

  • 行動が不安定になる
  • 逃避的な行動(ふざける・黙る)が増える
  • 指示が入りにくくなる
  • 大人から見て「叱りたくなる場面」が増える

大人にとって困った行動が増えるのは、その子の能力が問題なのではなく、

成功率の設計がうまくできていないことが多いです。

成功率を高めるための環境設定

成功率を高める最も直接的な方法は、難易度を適切に調整することです。

  • 動作を細かく分解して段階的に指導する
  • その子に合った目標タイムを細かく設定する
  • 現在のレベルに合わせてグルーピングを変える
  • 確実に成功できるレベルから始める

困った行動をする子がいるのなら、その子が成功できるレベルからスタートする方がスクールとしては安定します!

ただし、常に下の子に合わせていては上の子たちが浮いてしまうので、そこは力の見せ所ですね。

今日からできる、望ましい行動が増える環境の設計

①望ましい行動が出た瞬間に、具体的に伝える

今の踏切の強さ、すごくよかった!

お!いま静かに説明を聞けたね!

いつも片付け手伝ってくれて助かる!ありがとう!

②環境を整える

  • 並び順を変える
  • 気になるものが見えない方向で説明する
  • 難易度を選べるようにする

これ、実際に現場でよく使っています!

まとめ:成功体験の量が望ましい行動の鍵だった!

行動は、成功体験を積み重ねることでしか育ちません。

指導者にとって望ましくない行動が増えるのは、成功率が下がっているサインです!

そんな時は環境と難易度を整えれば、集中力ややる気は自然と戻ってきます◎

まじで試してみてほしいんですけど…

「この子の行動に困ってるんだよなぁ…」っていう時は、

その子の良い行動を探して強化&いい行動が出やすい環境づくりに全力を注いでみてください。

環境を変えると違う子のようにふるまうし、
あ、私が「できない子」ってラベリングしてただけなんだなって気づかされます。

そして、レッスンの進行がまじで楽になります!!!!!

皆さんの指導現場で、お役に立てばうれしいです!

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失敗を避けるのは「弱さ」ではない。チャレンジを恐れる環境はこうして作られる。 – JAAコーチングラボ へ返信する コメントをキャンセル

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