こんにちは。

コーチの永井です。

今日は「運動を指導すると、運動能力がむしろ低くなるかもしれない」というスクール事業者泣かせ(笑)な研究をご紹介します。

運動指導の頻度と運動能力との関係

約9,000人を対象にした調査で、下記のように報告されています。

1ヶ月あたりの運動指導が8回以上(32園)8回未満(24園)なし(9園)の3群について、運動能力との関連性を調査。

その結果、運動指導をしている群の運動能力が有意に低く、女児においては指導頻度が8回以上の群において最も運動能力が低かった

(杉原ら,2010)

つまり、「全く運動指導を受けていない園児よりも、週2回以上運動指導を受けている園児の方が運動能力が低かった」ということです。

・・・衝撃の結果ですよね?

子どもの運動能力を高めるために良かれと思って導入した運動指導により、なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

杉原らは原因として下記の3つではないかと考察しています。

①実際に身体を動かす時間が短い

専門指導員による一斉指導の形態をとるため、説明を聞いたり、順番を待ったりする時間が長く、結果的に身体を動かす時間が少なくなってしまう。

②同じような動作の繰り返しが中心である

幼児期には多様な基礎的運動パターン(例:走る、跳ぶ、投げる、蹴る、登る、下りる、バランスをとるetc…その数なんと84種類!)を経験することにより運動能力が向上するが、一斉指導では同じ動作の反復が中心となり、多様な基礎的運動パターンを経験できていない。

③運動をやらされていることが多い

幼児期の運動は内発的動機づけが中心であり、自己決定と有能感が主な原動力だと言われているが、一斉指導で強制的に運動をさせられることにより、意欲が育たない。

 

子どもの運動・スポーツ教室選びにおける3つのポイント

先ほどの研究から、教室選びの3つポイントについて考えてみましょう!

①十分なプレー(運動)時間が確保されている

検討中のスクールは、お子さまが身体を動かす時間が十分に確保されていますか?

多くの時間を説明を聞いたり、順番待ちをしたりする時間に費やしているとしたら、

レッスン時間が長いスクールでもお子さまの運動能力は十分に向上しないかもしれません。

検討中のスクールを体験された際には、

お子さまが実際にプレーしている時間がどのくらいなのかをぜひ観察してみてください!

 

ジュニアアスリートアカデミーつくばのレッスンはたったの40分間

しかし、体験にいらっしゃった多くの保護者様が40分後のお子さまの疲労感に驚かれます。

40分間次々にプログラムを変化させながら、

待ち時間は最小限に、お子さまは絶え間なく動き続けることになります(^^)

もちろん、「キツすぎる」というお子さまは休憩をとりながらでもご参加いただけるので、

ご安心くださいね。

どんなものか1回体験してみたい!という方は、【体験レッスン】のページよりお申込みください!

 

ポイント2つ目以降はまた次回にご紹介させていただきます(^^)

 

参考文献:杉原隆・吉田伊津美・森司朗・筒井晴次郎・鈴木康弘・中本浩揮・近藤充夫 2010 幼児の運動能力と運動指導ならびに性格との関係 体育の科学, 60(5), 341-347.

参考図書:杉原隆 2011 生涯スポーツの心理学 福村出版